スマホ・ゲーム依存を治すにはどうしたらいいですか?

 

この記事は、成績アップのためだけではなく、子どもの人生に関わる非常に重要な内容となります。

 

今のスマホやゲームは、どんな人でも依存になるように作られています。子どもだけのせいではありません。

 

2009年4月1日(水)より、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」が施行されました。買い与えた親の責任として、管理まで責任を持つことが法律でも定められています。

 

アップル創業者のスティーブ・ジョブズ、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツは、自分の子どもにはスマホやPCを使わせず、どうしても使わなければいけないときは徹底して時間制限をしたと言われています。

 

作った人間ですらそのような管理をしているのですから、管理を徹底せず、自由に子どもに使わせているご家庭は、依存になるのは必然と言えます。

 

 

スマホ・ゲーム管理のためのおすすめルールは?

スマホやゲームを守らせるおすすめルール

 

1.使用は必ず親のいるリビングで1時間以内

2.充電は親の目が届くリビングで、自室は禁止

3.どんな理由があれ、ルールを破ったら必ず没収

4.没収後、返却までの期間は子どもに決めさせる

5.次回没収の際は、没収期間を前よりも長くする

 

ルールを決める際とルール違反の対応は、一家の支柱であるお父様にご協力いただくことをおすすめします。

 

厳しいと思う方もいるかもしれませんが、大人のお酒、たばこ、ギャンブル、薬物同様、スマホ・ゲームは依存度が深くなることが研究の結果分かっています。

 

薬物依存の人に、覚せい剤を「今日だけよ」「次は約束を守ってね」と、手渡す人はいませんよね?

  

 

依存になると成績に影響しますか?

 

スマホやゲームを毎日1時間以上やる子どもは急激に成績が落ちる」ということが、国や大学の調査で明らかになっています(もちろんスマホを使って調べものをしていたり、脳トレや学習管理アプリで使っている場合は、この限りではありません)。 

 

スマホやゲームに時間を取られていたら、勉強する時間がなくなりますから、成績が上がるわけがありませんよね。

 

さらに悪いことに、依存状態は、脳の前頭前野という部分を麻痺させ、勉強内容が消えたり、定着しなくなるそうです。長時間勉強していても意味がなくなってしまいます(栓を抜いた状態で、お風呂のお湯を入れるイメージ)。

 

脳の発達も遅らせます。近年精神的に幼い子、キレやすい子が増えてきたのは、スマホやゲームの影響もあると言われています。

 

 

「今日だけ」「あと5分」は認めないほうがいいの?

軽い気持ちで「仕方がないわね」「今日だけよ」と、一度言い訳を許すとします。 子どもは言い訳の天才ですから、大抵の子どもは、一度言い訳が通ると、次からも繰り返し、同じことを言い続けます。

 

そこで、大人が前と違った対応をすると、「前はよかったのに、何で今度はダメなの!」と、こちらの落ち度をついてきて、口論になります。こうなったら大人の負けです。

 

大人ならある程度自制できますが、子どもの場合はそうもいきません。親がどんなに事前に言い聞かせようと、時間を守れる子は99%いません。だから「今日だけ、あと5分」を絶対に認めてはいけないんです。 

 

人間は嫌なことや苦しいことよりも、楽なこと楽しいことを優先しますから、スマホ・ゲームを自由にできる状態だったら、いつまでも子どもはやり続けます。

 

いつでも自由にできる状態にしておいて、「ウチの子、スマホ(ゲーム)ばかりして、全然勉強しないのよ。」と、あなたが相談されたとしたら、「それはそうなるよね。」と思いませんか? 

 

 

依存になったらどうなるのか?

 

このように、いざ子どもがルールを守れなかった時に、禁止を徹底できないご家庭は多いです。我慢させると、子どもがかわいそうと思うかもしれませんが、依存にさせたほうがもっとかわいそうです。

 

学校から帰ったら、すぐにスマホ・ゲーム。ご飯、お風呂の後も夜中まで止められず、寝るまで続く。朝起きても、すぐにスマホ・ゲーム。それが学校に行くまで続く。

 

いわゆるスマホ・ゲーム依存症。学校の授業中に寝ている事実を、保護者の方は面談で初めて知ることもあるようです。

 

次第に学校の勉強にもついていけなくなりますから、自制心の弱い子どもは、余計スマホやゲームの世界に逃げていきます。

 

そして依存になると、親の言うことを聞かなくなるので、ルールを決めて時間を守らせる、なんてことも結局は数日ともたず、毎日スマホ、ゲームに溺れていきます。

 

こうなってしまっては時すでに遅しで、スマホ、ゲームを取り上げようものなら親に暴力、暴言、人格が変わったかのような態度をとり、ひどいケースだと警察沙汰になることもあるようです。家庭内が戦争状態、地獄の毎日になるので、諦めてしまう親も少なくないようです。

 

今子どもがスマホやゲーム依存になっていなくても、

 

・誰でも簡単に依存になる

・解決するのは楽ではない

 

というのが依存症の怖いところです。

 

決して安易に買い与えてはおらず、軽く考えている親御さんばかりではないと思います。もし今まで軽く考えていた方は、深刻な大問題だと認識していただいたほうがいいと思います。

 

 

依存にさせないためには?

スマホ・ゲーム依存は病気と同じ

 

スマホ・ゲームのルールを守らせるには、どんな理由があっても、親が毅然とした態度を取り続けることが重要となります。

  

1.買い与える前 

2.ルール適用前

3.ルール適用後 

 

が勝負です。

 

・言い訳を絶対に許さない

・守れなかったら期間限定没収 

 

繰り返しますが、この2点を、守れるようになるまで徹底しましょう。徹底したらルールを守れるようになりますので、それまでの辛抱です。

 

ちなみにスマホ・ゲーム依存が治ったからと言って、新しく生み出された時間で勉強をするわけではないことは覚えておいてください。それは別問題です。

 

スマホやゲーム以外の娯楽を探し(例えばパソコン)、それに時間を使うようになります。

 

快楽や欲求に流されるのは子どもだけではありません。大人も流されます。人間とはそういう生き物なのです。それを理解された上で、ご家族の教育方針を定めていただくと、失敗を防げます。

 

 

スマホ・ゲーム依存は心の寂しさの裏返し?

スマホ・ゲームの関わりで大事なのは  「どう使わせるか」

 

ネガティブなことばかり書きましたが、私はスマホやゲームを持たせることは反対ではありません。スマホやゲームの関わり方で大事なのは、「全く使わせない」ことではなく、「どう使わせるか」だと思います。

 

子ども時代にルールなしで使わせたり、逆に禁止しすぎたりすると、上手な使い方のスキルが身につきません。友達関係やトラブルを心配すると思いますが、上手に使えば、友達との絆を深めたり、トラブルの予防にもなります。

 

今や、スマホやゲームは人生に欠かせないものとなりました。小学生でさえも持っているので、スマホやゲームを持っていないと、仲間外れにされてしまうのも現実だと思います。

 

この時代において、「私は機械が苦手だから」というのは、責任放棄の発言になってしまうかもしれません。

 

子どもに「うちの親はスマホに詳しくないから頼れない」、「うちの親はスマホに詳しくないからごまかせる」と思われたら、危険信号です。

 

ご注意いただきたいのが、「親子仲」です。親子仲が悪いと、依存になりやすくなります。子どもは心が未熟なので、寂しさや不安定さから、スマホやゲームの世界へ逃げていくからです。

 

普段から子どもの心を大事にする関わりをしていれば、ルールを守りますし(ルール徹底が前提)、依存になっても抜け出しやすくなります。

 

重要なことなので繰り返しますが、スマホ・ゲームの管理ができていないと、成績は上がりません。現在お困りの方は、入塾前に家族会議を開いていただくとスムーズかもしれません。

 

家族会議をするとケンカになりそうでしたら、初回面談で相談にお乗りいたします。第三者が入るだけで、守れるようになったご家庭が複数ありますので、ご希望でしたらお問い合わせください。

 

最後に確認ですが、あなたは、子どもの前でスマホ・ゲームで遊ぶ姿を見せないようにしていますよね?まさか、あなたがスマホ・ゲーム依存になっていませんよね?